すきなものごと

不定期で金曜日、21:00更新。車いすダンサーです。HP:watername.net

年末年始によせて

師走のこの頃、いかがお過ごしでしょうか。わたしは、大掃除におわれております! 今年の出演はたぶん10〜15くらい。活動報告を書こうとおもいつつ、さかのぼること7月ごろからだし、あいだ飛ばすのもなんか嫌だしで、潔く来年に見送りました。 競技ダンス…

無題2

ひだりめ、と、みぎめ、に、うつるもの、 わたしはわたしのかたちを忘れがちなので、それらのふたつを、逆算する。 わたしがわたしのかたちを、忘れきったときに。 おもいだすのは、満ちるもの、ゆれてゆくもの、淡くひかるもの、 みぎめ、と、ひだりめ、の…

無題

わたしのからだは、やわらかい。 ひと、に触れると、ひと、のからだもまた、やわらかい。 ひと、は、やわらかなものでできていて、たくさんの丸で、 四角が折り重なった世界。だけれど、ひと、が、ひと、のからだに触れるとき、それは丸くて、やわらかなもの…

うみ(短文)

とぷん、と、海にもぐる。 ずいぶんながいこと、海を泳いでいたから息継ぎを、しなくてもふかくまで潜れるようになった、 ふかくへゆけばゆくほど、気配はすくなくなった。水面のちかくでは、ゆらゆらと、 海の底にねころがって、水面にゆれるひかりを、なが…

なみとなみだ(B2F)(短文)

なみだでいっぱいになった部屋、は、なかなかひらかなかった。それは外から開くことができるものではなかったから、ノブを数回まわす、それが星になって、なみだをゆらしていた。★みずうみは、森の深くにあった。湖面はとうめいにゆれていて、そばには角が生…

ちいさな動物たち(短文)

「壁の向こうには、ちいさな動物たちがいるんだよ。」 壁のこちら側で、秋色の葉っぱをふみしめながら、彼はつぶやいた。真っ白な髪の毛と、皺を刻んだ白い肌。長い時間をかけてゆらいだまなざしは深い色をしていて、みつめていると、とてもおおきいものをな…

川上弘美さんについて

先にことわっておきますが、全巻読破していないし、あくまでわたしがこうおもう、というやつです!いちばん最初によんだのは、「センセイの鞄」だったとおもいます。表紙とタイトルのなんとなくで買った、いわゆるジャケ買いですね。飲み友だちであるところ…